外壁塗装と耐用年数〔茨城県龍ヶ崎市〕
夢と希望の詰まった我が家。子どもたちもスクスクと成長し、家のあちこちに数々の思い出があふれています。
いつまでも新しくきれいなままでいてほしい気持ちとは裏腹に、年数が経過するごとに劣化が表われてきます。家などの建物などの場合、リフォームや修繕・立て直しなどの目安にもなる数値があります。それが耐用年数です。耐用年数の意味をしっかりと把握することで、家の寿命にも大きく関わってきます。
今回は耐用年数の中でも外壁塗装に着目し解説します。
コラムのポイント
・建物などには耐用年数が決まっており、外壁塗装も例外ではありません。
・塗装によっても耐用年数は変化します。
・耐用年数だけがすべてではありませんが、家のメンテナンスを行う上で目安にもなります。
耐用年数と耐久年数の違い
まずは住宅の耐用年数について解説していきましょう。
皆さんが暮らしている住宅には耐用年数が決められています。この耐用年数とは、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で決められた法定耐用年数のことを表しています。例えば木造住宅の場合は22年、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造の場合47年と決められています。
この耐用年数はさまざまな部分に関係しており、税金などの決定などにも大きく影響します。ですから一概にその期間を過ぎたからといって建物として使用できなくなる訳ではありません。
耐用年数とは一般的に「使える予定の年数」のことを指し、物には必ず限りがあることを示しているのです。
また同じようなフレーズで耐久年数というものがあります。耐久年数はその製品を提供しているメーカーなどが独自で行ったテストや検証結果を踏まえこの期間であれば住宅(製品)の性質に問題はないと判断した目安の期間となります。こちらも期間が経過してしまっても、住めなくなる訳ではありません。
同じようなフレーズですが違いがあるということを覚えておくことが必要です。
外壁塗装の耐用年数は?
外壁塗装の耐用年数は大きく二つに分けられます。一つ目は先ほど解説した建物の耐用年数です。国税庁が発表している建物の寿命を発表している年数になります。そしてもう一つは外壁を彩る塗料です。もちろん塗料にも耐用年数は存在します。住宅の耐用年数とは違いこちらは各塗料メーカーが独自で作成した塗料の寿命を表している期間になります。外壁塗装後から約何年間、耐久性を保っていられるかを示しています。
外壁塗装の耐用年数を一言で表すと「外壁を保護する役割を保てる・維持できる年数」ということです。外壁塗装の塗料メーカーもさまざまです。そして塗装の成分品質にも変化してきますが、一般的には約10年~約20年と言われています。
外壁塗装の耐用年数を知ろう
ここでは外壁塗装の耐用年数の違いを解説します。たくさんの塗料の種類がありますが、一般的な外壁塗装の塗料別耐用年数は以下の通りになっています。
塗装種類 | 耐用年数 | 特徴 |
アクリル系塗料 | 約4年~約7年 | コスト面では安価で魅力的な部分はありますが、耐久度は他の塗料と比較すると劣る部分があります。汚れやすいというデメリットもあります。 |
ウレタン系塗料 | 約6年~約10年 | 耐久度が安定しており、コストパフォーマンスが高い特徴を持っています。汚れや色褪せにも強く、施工性などのバランスも良い塗料です。近年はシリコン系の人気が高いため、使用頻度は減ってきています。 |
シリコン系塗料 | 約8年~約15年 | 耐久度という部分では信頼度の高い塗料です。汚れや色落ちにも強く、屋根や外壁の塗り替えなど幅広く使用されています。また防カビ性や防藻性など高い性能を持った塗料です。近年はシリコン系塗料の人気が高い傾向にあります。 |
フッ素系塗料 | 約15年~約20年 | 15年~20年 と塗料の中でも耐久度はトップクラスです。耐用年数は長いのですが、その分価格も高くコストがかかってしまうという部分があります。光沢感と防汚性も高く、商業施設やビルなどに多く利用されています。近年は住宅の外壁用でも使用されてきています。 |
ラジカル系塗料 | 約8年~約15年 | 2015年に発売されたまだ新しい塗料のラジカル系塗料。劣化しにくく耐候性の高い塗膜を形成することが可能という特徴を持っています。ラジカル系塗料はラジカル抑制のために、高耐候酸化チタンと光安定剤という2つの成分が配合され、塗装力を高めています。 |
ピュアアクリル塗料 | 約12年~約15年 | 12年~15年 と耐久度はトップクラスに入る塗料です。防水性に優れている部分が最大の魅力です。しかし価格が高いという部分と冬場は乾燥しにくいという部分はデメリットかもしれません。 |
光触媒塗料 | 約10年~15年 | こちらも長めの耐用年数で、耐久度に信頼のある塗料です。雨や太陽の光などを活用し、自然の力で綺麗にしてくれる特徴を持っています。 |
遮熱系塗料 | 約15年~20年 | 15年~20年と耐久度はトップクラスに入ります。熱を反射してくれる効果があるため、室内の快適性を保ちやすいという特徴を持っています。省エネなど環境問題にも配慮された塗料です。 |
無機系塗料 | 約15年~20年 | 15年~20年耐久度はトップクラスの塗料です。耐候性も強く劣化しにく、不燃焼がある、カビや苔が発生しにくいなどの特徴を持っています。一方ひび割れしやすいというデメリットの部分もあります。 |
塗料の耐用年数もさまざまですが、耐用年数が比較的長い塗料は価格が高額になる傾向があります。耐用年数も大切ですがあくまでも目安として考え、建物の建っている地域の風土や環境にも合わせて塗料を選択することも大切です。いろいろな塗料がありますが、間違った選択をする前に塗装のプロに一度相談してみることもひとつの方法です。
耐用年数で選ぶ?価格で選ぶ?
塗料の種類も耐用年数の長さもさまざまです。そして塗装の塗り替えにかかる費用の違いがあらわれてきます。そこで悩むところは、耐用年数の長い塗装を使ってサイクルを長くするか。それとも耐用年数の短い塗装を使ってサイクルを短くするかです。耐用年数の長めの塗料はコストも高めです。そのため価格にも違いが現れます。
例えば40年間住む住宅があるとします。耐用年数が長めとされる15年の塗料を使用すれば価格はかかりますがサイクルは3回になります。一方耐用年数が短めとされる10年の塗料を使用すれば1回の費用は抑えられますが、サイクルは4回になります。
外壁塗装の場合、塗料の他にも足場代や人件費などの費用も発生します。塗装工事以外でもそうですが人件費は自分たちが予想するよりも高額になる場合も少なくありません。使用する塗料の価格ばかりにとらわれず広い目線で検討することが大切です。塗料代がかかっても塗り替えの回数を減らし、他の費用を削減することで長いサイクルでは外壁の維持費用が安くなるというケースもあるのです。
外壁塗装の耐用年数を伸すことはできるのか
外壁で使われる塗料もメーカーの企業努力により日々進化しています。しかしいきなり耐用年数がものすごく長い塗料が発売されるということは、難しいでしょう。ならば自分たちの自助努力で耐用年数をできるだけ長持ちさせるには、どのようなメンテナンスを行ったらいいのでしょうか。外壁塗装の耐用年数を延ばすことは住宅の寿命にも大きく関わってきます。
日々のメンテナンスが大切!外壁の掃除やお手入れ
住宅の中と違い住宅の外壁には、自分たちから気を配らないと目線がいかない場合も多くあります。汚れもそうですが特にカビや藻などは発生して放置しておくと、知らず識らずのうちに外壁全体に広がってしまう可能性も否めません。汚れなどを見つけたら、早めに対処することが大切です。軽い内に対処をすることで簡単に済ませることもできます。
また住宅の周囲の環境も注意が必要です。日陰などでカビが発生しやすい環境ならば、風通しをアップさせる対策を施すこともひとつの方法です。
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